審査に通らない…!クレジットカード会社に何社も申し込む「多重申し込み」に要注意

最終更新日:2024/06/14
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同時期に何社にも申し込む「多重申し込み」は、クレジットカード申し込み時にやってはいけないことのひとつ

申し込んだクレジットカードの入会審査に落ちてしまった場合、申し込んだ先のクレジットカード会社から審査不合格の通達が郵送にて、あるいはメールにて送られてきます。

どうして落ちたのか、原因がいったい何だったかは記載されないため、審査に落ちた直接の原因がわからず、また問い合わせて回答を得られるわけでもないので、もやもやとスッキリしない気持ちになるかもしれません。

審査に合格してクレジットカードを手に入れるまで、「A社に落ちたから次はB社、B社に落ちたから次はC社」と審査通過の可能性を求めて、いろんなクレジットカード会社に手当たり次第に申し込む方がいますが、これは多重申し込み(多重申込)と呼ばれ、クレジットカード申し込み時にやるべきではないことのひとつです。

また、審査に落ちてしまった人がやりがちなのが、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」と一度に何社も同時に申し込むことですが、これも多重申し込みにあたります。

クレジットカード審査に落ちてしまい、「どうしてもクレジットカードが持ちたいから!」と気持ちが焦っていろんな会社に申し込みたい気持ちはわかりますが、多重申し込みはクレジットカード審査に不利になってしまうので、おすすめしません。

なぜ、多重申し込みをしてはいけない?

では、なぜ多重申し込みをしてはいけないのでしょうか。

理由はひとつで、クレジットカードに新規に多重に申し込んだという情報が、個人信用情報機関上にあるその人の個人信用情報に登録され、クレジットカードの入会審査にネガティブな影響を与えてしまうからです。

多重申し込みをした場合、その人の個人信用情報には申し込んだ分だけその情報(申込情報)が登録されていきますから、新たにクレジットカードに申し込んだ場合、そのクレジットカード会社が個人信用情報機関に問い合わせた際に、すでに多数クレジットカードに申し込んだ履歴が残っており、「もしかしたら、この人はお金に困っているのかも」というネガティブな印象を持たれてしまう可能性が高くなります。

つまりそれは、クレジットカードを利用した際にその金額を返済できないのではないかという、その人の支払い能力を問われることになり、審査に通りにくくなってしまうのです。

また、他社のクレジットカード審査に合格したかして契約が成立したかしなかったか、その成約情報に関しても、その人の個人信用情報を見ればすぐにわかってしまいます。
すなわち、他社に何度も申し込んでいながら、全滅しているような場合、申し込んだクレジットカード会社から警戒されても無理はありません。

審査に全然通らない場合、何回までなら連続で申し込んでも大丈夫?

では、不合格続きで審査に全然通らない場合、何回までならクレジットカード審査に連続で申し込んでも大丈夫なのでしょうか。

答えは、「少なければ少ないほど良い」です。具体的にこの回数までならOK、というのはありません。
クレジットカードに申し込んで、一発で審査に合格するのがもちろんベストですが、落ちてしまった場合、少なくとも6ヶ月は期間をあけるようにしましょう。

なぜなら、クレジットカードの新規申し込み履歴は6ヶ月間、個人信用情報に掲載されるからです。

また、審査落ちしてしまったクレジットカードと同じクレジットカード発行会社から発行されているクレジットカードには申し込まないほうが良いでしょう。
クレジットカードの種類を変えても、審査をしている発行元は同じなので、再度落とされてしまう可能性が高いからです。

耳より情報:クレジットカード審査の「瞬殺」とは?
クレジットカード審査用語に「瞬殺」というものがあります。
クレジットカード入会に申し込んだら即座に審査落ちの連絡が来ることを「瞬殺」と呼びます。

インターネット申し込みの場合、申込書類を郵送する時間、審査結果を郵送する時間が省けるため、申し込んだすぐに審査結果が判明し、結果を受け取ることができてしまうのです。

でも、ちょっと待った…審査自体に時間がかかるのでは?と思われた方、その通りです。
通常、審査には個人信用情報機関に問い合わせる、申込者の申告内容を確認するといった作業が発生し時間がかかります。

しかし、クレジットカード会社が独自で持つデータベースのブラックリスト入りをしていたり、クレジットカード会社側がそもそも設定している最低条件に満たなかったりした場合に、即座に審査落ちしてしまう「瞬殺」が存在するのです。

すでにクレジットカードを何枚か持っている人が、多重申し込みする場合の注意点

すでにクレジットカードは持っているけれども、所有しているクレジットカードとは別で新たに新規クレジットカードを作ろうと前回の申込よりも6ヵ月以内にクレジットカードに申し込む場合、審査に落ち続けるせいで多重申し込みする状況とはニュアンスが少し異なってきます。

この場合、年収など本人の属性に加えて、クレジットカード発行会社に「信用力がある」と判断されるだけの十分なクレジットヒストリーを積み上げていれば、クレジットカードは発行されるでしょう。

ただ、一点注意したいのは、この場合、申込者本人のクレジットカードの所有枚数や合計の与信枠(限度額)がクレジットカード審査に影響を与えることがあるという点です。

クレジットカードをたくさん所有していると、それぞれのクレジットカードの与信枠が合算されて、すでに与信枠がいっぱいのせいでクレジットカードが発行されてない可能性があります。
クレジットカードを持ちすぎていても、それはそれで審査に影響を与えることがあるのです。

インターネットで申し込もうと店頭で申し込もうと、結果は同じ

申し込み方を変えれば、審査に通りやすくなるのでしょうか。
結論からいうと、インターネットで申し込もうと、店頭で申し込もうと、郵送で申し込もうと、その結果は同じです。

店頭でキャンペーンなどをうたって新規会員を募集しているクレジットカードの場合、そもそも新規顧客の獲得するために店頭キャンペーンを行っているわけですが、いくら新規の顧客を獲得したくても、申込者の信用力に問題があると判断されれば、審査には落ちます

審査に落ち続けているが、理由がはっきりしないときの対処法

では、どうして審査に落ちてしまうのでしょうか。

「クレジットカードの入会審査って何を見るの?」でも詳しく書いていますが、クレジットカード発行会社は、申込者本人が申請する申し込み情報(申告情報)と、個人信用情報機関に問い合わせて得る個人信用情報から本人のクレジットヒストリー(クレヒス)と呼ばれるこれまでのクレジットカード利用やローン(カードローン、住宅ローン)、消費者金融会社などからの借入・返済情報をスコアリング(点数化)することで申込者の信用力・返済能力を判断し、審査に通すか通さないかを判断しています。

毎月何の問題もなく返済をしていれば、クレジットカード会社側からしても何ら問題はないはずです。

しかし、過去に3ヶ月以上の支払いの延滞や債務整理・自己破産などの金融事故を起こしており「事故情報」と呼ばれる情報が登録されている方の場合、俗に言うブラックリスト入りとなり、その人の信用情報には延滞情報などの登録情報が最低でも5年間は保管されます

その間は新規にクレジットカードを作ることはほぼ不可能だと考えておいたほうがよいでしょう。

自分の個人信用情報は開示で確認できる

自分がなぜ審査に落ち続けてしまうのか、その理由がわからない場合、過去のクレジットカード会社等との支払い状況が信用情報上どのようになっているかは、個人信用情報機関に申し込んで自分の個人信用情報を開示することができます。

個人信用情報の開示により、クレジットカード会社に自分の個人信用情報がどのように見えているかを確認することができます。

現在、日本で稼動している個人信用情報機関はCIC、JICC(日本信用情報機構)、全国銀行協会(全銀協)の3つがありますが、CICを参考に、開示の方法について説明します。

開示申し込みは、大きく分けて以下の方法で行えます。

  • パソコン・スマートフォン・携帯電話による開示
  • (クレジットカード一括払い1,000円が必要)

  • 郵送による開示
  • (ゆうちょ銀行で発行の定額小為替証明書1,000円が必要)

  • 窓口での開示
  • (窓口にて500円が必要)
    ※電話での開示は無し

    ○パソコン・スマートフォン・携帯電話による開示
    パソコン・スマートフォン・携帯電話から開示申し込みをする場合は、クレジットカード一括払いで1,000円が必要です。
    つまり、クレジットカードの無い方はこの方法で申し込むことはできません。

    ○郵送による開示
    郵送による開示では、開示申込書と本人確認書類、手数料の1,000円を定額小為替証明書等を用意してCICに郵送する必要があります。

    CICに書類到着後、10日ほどで開示報告書を受け取ることができます。

    ○窓口での開示
    札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・岡山・福岡にあるCIC開示窓口に直接行って情報開示を受け取ることができます。窓口開示にあたっては、運転免許証・パスポートなど本人確認書類が必要です。

    タッチパネル端末機で入力し、その場で開示報告書を受け取ることができます。
    (平日のみ、営業時間10:00~12:00、13:00~16:00)

    なお、発行時に手数料500円が必要になります。

    耳より情報:個人信用情報に記載される「Aマーク」とは?
    個人信用情報を開示した際、入金状況に「A」というマーク、Aマークが表示されていれば、これは「支払いの延滞」を意味します。

    問題なく支払いをしていれば「$」マークが表示されます。

    Aマークが3ヶ月にわたって、つまり3回以上表示された場合、ブラックリストに仲間入りします。
    「正常に支払った」ということを意味する$マークがズラリと並ぶのが理想です。
    $マークがズラリと並ぶ→毎月滞りなく返済している→信用力がある、と判断され、審査に通りやすくなるためです。

    ちなみに、良いクレジットヒストリーを築く、とは、この$マークを増やす、ということになります。

    身に覚えのない事故情報?! 携帯電話料未払いが個人信用情報に影響する

    仕組みを詳しく理解せずに自ら個人信用情報を傷つけてしまい、クレジットカードの新規発行が不可能になってしまうことがあります。それが、携帯電話料金の未払いです。

    「えっ、まさか携帯電話料金の未払いが自分のクレジットカード審査に影響するなんて?!」と思いますよね。実は、影響するのです。

    過去にクレジットカード支払いの延滞など身に覚えがないにもかかわらずクレジットカード審査に落ちてしまう場合、携帯電話料金、正確には携帯電話端末の未払いが考えられます

    携帯電話料金を未払いした場合、多くの人の認識として「携帯(通話)がストップしてしまう」ということが挙げられますが、昨今はLINEやFacebookのメッセンジャーなど無料通話アプリも発達し利用者も増えており、携帯電話の通話機能がなくてもWi-Fiさえ繋がる環境にいれば、通話ができてしまいます。

    「電話が繋がらなくても別に不便なことはないし、ちょっとくらいいいや」と支払いを後回しにしてしまうと、知らない間に実は個人信用情報を傷つけてしまっている可能性があるのです。

    というのも、携帯電話端末を新しく購入する際(携帯電話の新規契約時や端末買い替え時など)、月々の通話料にプラスして分割した携帯電話端末の代金を支払うプランに申し込んだ場合、月々の請求額には通話料金に加えて「分割払いにした携帯端末代金」が上乗せされています。

    通話料金のみの支払いであれば携帯電話がストップするだけで話が済みますが、分割払いで購入した携帯端末に関しては、支払いが延滞すると、支払いの延滞を意味する「Aマーク」がその人の個人信用情報に登録され、3ヶ月延滞すれば立派なブラックリスト入りとなってしまいます。

    たとえば、ドコモを運営するNTTドコモも、しっかり個人信用情報機関であるCICに加盟しています。
    分割払いで携帯電話を購入した場合、毎月の支払いが延滞すると、通話がとまるだけでなく、延滞した分しっかりと「Aマーク」が登録され、クレジットカード審査時にネガティブな情報になってしまうのです。

    審査に通りやすいクレジットカードってある?

    では、すでにブラックリスト入りをしてしまった場合、審査に通りやすい、作りやすいクレジットカードってあるのでしょうか。

    一般的に、楽天カードやイオンカード、セゾンカードなど「流通系」のクレジットカード(流通系カード)であれば、銀行や信販系のクレジットカードに比べて審査が緩く、通りやすいといわれています。

    ただし、いくら流通系のクレジットカードが審査に通りやすいといっても、同時に何度も申し込んだりすでに何枚もクレジットカード審査に申し込んだあとに申し込んだりした場合、ここまで述べてきた理由から、審査には通りません。クレジットヒストリーと同様に、年収などの申告情報も重視されます。

    申し込むのであれば、最後にクレジットカード申し込みをしてから少なくとも半年間は空けてからにしましょう。

    また、申し込みの際にクレジットカードのキャッシング枠の利用限度枠(利用限度額)を0円に設定することで、審査に通りやすくなります
    利用限度額は入会後に変更が可能ですから、最初は欲張らず、まじめ信用力を築いていくことに注力したほうが良いでしょう。

    信用力をしっかりつけてからクレジットカードに申し込むのが一番の近道

    過去の事故情報からクレジットカード審査に通らない場合は、審査に通りやすくなるためには、まずは毎月の返済をきっちりして失われた信用力を取り戻すことが重要です。

    審査に不安がある方は、独自の審査基準で審査を行っているカードをまず手に入れてから、コツコツと毎日支払うべき金額を支払い、個人信用情報上で正常支払いマーク($マーク)を積み重ねていくことで、信用力も積み重ねていくことができます。

    そのためにはもちろん、支払える金額をカードで利用するようにするのは大前提。
    カード支払いによる支出をきちんとコントロールできて初めて、信用力もついていくのです。

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