銀行系クレジットカード会社はその名のとおり銀行の関連会社なので、審査に関しては日本のどの系列のクレジットカード会社より厳しいのは確かでしょう。
銀行系カードの審査の厳しさは支払い方法と関係していた
銀行系クレジットカードの支払い方法は当初1回払いしかありませんでした。
途中からリボ払いは認められましたが、分割払いが認められたのは21世紀に入ってからです。1回払いしかできなかった時代は必然的に厳しい審査だったでしょう。カード利用枠50万円とすれば最大50万円を一括で支払う能力がなければカード発行はできなかったからです。
信販会社が発行する信販系クレジットカードは銀行系より後発ですが、ショッピングクレジットで使われていた分割払いが利用できることをメリットとしてクレジットカード発行に力を入れていました。
分割払いでは24回まで分割して支払えるので、毎月2万円程度の支払い能力があればクレジットカード発行が可能です。
こうした状況が30年以上続いていたので、銀行系と信販系の審査に違いが生じたのも無理はないでしょう。
しかし、現在では支払方法による違いはなく、半世紀ちかく以上の審査ノウハウが蓄積されているので、銀行系クレジットカードの審査が以前ほど厳しいとは言えません。
銀行系クレジットカード会社の審査と銀行の審査
銀行は消費者に担保なしでお金を貸し付けることはありません。個人に対しても預金や不動産の担保なしでは貸付しないのです。
カードローンや小口融資の場合は無担保ですが、信販会社や消費者金融会社が必ず連帯保証人となります。つまり保証会社付きの融資です。
「銀行の貸付審査が厳しい=銀行系のクレジットカード会社の審査も厳しいに違いない」と考える人も多いでしょう。
しかし、クレジットカードには連帯保証人や担保を付ける制度はありません。また、銀行と銀行系クレジットカード会社とはデータのやり取りはありません。個人情報保護法で、たとえ関連会社でも個人情報を相互利用することは禁じられているからです。
銀行と銀行子会社(銀行系クレジットカード会社)の審査は全く別物と考えましょう。
主婦やパートアルバイトなども対象とした流通系クレジットカードや消費者金融系クレジットカードと比べた場合、銀行系クレジットカードの審査が厳しく思えるのは事実ですが、実際には標準的な審査基準と考えるほうが正しいでしょう。