マイルが貯まるおすすめクレジットカードで、旅を安全・快適に楽しもう
「マイル」や「マイレージ」などという言葉を、耳にされたことはありませんか?
実はこれ、航空会社の顧客向けポイントサービスのこと。
一定数のマイルが貯まれば、航空券と引き換えられる、搭乗時に座席のグレードアップができるなどの特典があります。
ここでは、マイルについて詳しくみていきましょう。
そもそも、マイルってなに?
マイルとは、航空会社による顧客向けのポイントサービスのことです。マイルとは本来距離の単位で、1マイル(海里)=1852メートルです。
航空会社はそれぞれのマイレージプログラムを提供しており、参加・提携することでマイルを貯めることができます。
一定額のマイルが貯まると航空券(特典航空券)に交換できるので、マイルが貯まれば国内外問わず実質無料で飛行機に乗ることができるのです!
どんなマイレージプログラムがある?
ANAが提供するマイレージサービスはANAマイレージクラブです。
JALはJALマイレージバンクというマイレージサービスを展開しています。
ユナイテッド航空はマイレージプラスプログラム、デルタ航空はスカイマイルプログラムです。
同じ「アライアンス」の航空会社では、マイルの相互利用が可能
なぜなら、ANAとユナイテッド航空は同じ「アライアンス」に所属しているからです。
「アライアンス」とは、各航空会社が属しているインターナショナルな航空連合のことです。
同じアライアンスに属している航空会社はマイルの相互利用・合算が可能ですが、異なるアライアンス間ではそれはできません。
世界には以下の3つのアライアンスがあって、各航空会社はほぼいずれかに所属しています。
- スターアライアンス
28の航空会社が加盟しています。
全日本空輸(ANA)、ユナイテッド航空はここに加盟しています。
- スカイチーム
20の航空会社が加盟しています。
日本の航空会社はありませんが、大韓航空や中国当方航空、デルタ航空、エールフランスなどはここに加盟しています。
- ワンワールド
15の航空会社が加盟しています。
日本航空(JAL)はここに加盟しています。
「アライアンス」をうまく使うと、たとえばANAとユナイテッド航空の同区間の必要マイル数を見比べて、安い方や予約がとりやすい方で特典航空券を入手するということができます。
どのくらいのマイル数があれば、航空券(特典航空券)が手に入る?
マイルは5,000マイル~(ANA)、7,000マイル~(JAL)、国内線特典航空券(片道)への交換が可能です。
ANAの場合、東京-札幌間は往復で12,000~18,000マイル、東京-那覇間は14,000~21,000マイル(同じく往復)が必要になります。
幅があるのは、ビジネスクラス・ファーストクラス、また繁忙期によって価格が変動するからです。
特典航空券を手に入れて無料で海外へ行きたい!そのためには何マイル必要?
では、海外への特典航空券を手に入れるためのマイル数をみていきましょう。
以下に、人気の観光地であるハワイへの特典航空券を獲得するために必要なANAマイル数(日本-ハワイ往復)をまとめてみました。
ハワイへの特典航空券(※往復)に必要なマイル数
ローシーズン | レギュラーシーズン | ハイシーズン | |
---|---|---|---|
エコノミークラス | 35,000マイル | 40,000マイル | 43,000マイル |
ビジネスクラス | 60,000マイル | 65,000マイル | 68,000マイル |
ファーストクラス | – | – | – |
※ローシーズン…主に4月・5月(ゴールデンウィーク期間を除く)、
レギュラーシーズン…正月を除く1月~3月、6月~7月、お盆前後を除いた8月~クリスマス前後を除いた12月、
ハイシーズン…正月、ゴールデンウィーク期間、お盆前後、クリスマス前後
(シーズンの定義は年によって異なります。詳しくは公式ホームページで確認してください。)
エコノミークラス・ローシーズン・往復のハワイ航空券を手に入れたい場合、35,000マイルが必要です。
これをクレジットカード利用額に置き換えると、たとえば100円で1マイルが貯まるANAカードの場合、350万円分の利用が必要となります。
ANAマイルの有効期限は3年間ですから、1ヵ月あたりおよそ9万7,000円のカード利用で、ハワイへの特典航空券獲得の条件をクリアすることになります。
携帯電話料金や家賃、光熱費、交通費など、固定費をクレジットカードでマイルに置き換えるとよいですね。
また、海外で使いやすいブランド(VISAやMasterCard)を選ぶことで、旅先でもクレジットカード利用→マイルやマイル移行可能なポイントを貯めることができます。
マイルはどうやって貯めるの?
マイルを貯める方法は主に3つあります。
利用する航空会社のマイレージプログラムに参加して、飛行距離×積算率で貯める
航空会社の発行するクレジットカードで貯める
他のクレジットカードのポイントを貯めてマイルに移行する
利用する航空会社のマイレージプログラムに参加して、飛行距離×積算率で貯める
無料プログラムに参加して搭乗することでマイルを貯める方法です。「フライトマイル」と呼ばれます。
- 【フライトマイル=搭乗区間の区間マイル×利用運賃のマイル積算率】
マイル積算率は、渡航の際の搭乗クラス・どこの航空会社のマイレージプログラムで換算するのか・航空券を普通料金で購入したか割引料金で購入したか・もしくはツアー料金だったかなどによって変動します。
マイル積算対象は、マイレージプログラム会員本人のみです。
クレジットカード利用でマイルを貯める
航空会社の発行するクレジットカードで貯めると、
他のクレジットカードのポイントを貯めてマイルに移行するには一長一短あります。
航空会社発行のカードだと、フライトマイルにボーナスがつくほか、日常のカード利用でマイルが直接どんどん貯まります。
しかし、他の航空会社のマイルは貯められません。
航空会社発行でないクレジットカードではフライトボーナスはつきませんし、ポイントをマイルに移行する手間がかかります。しかし、カードによっては航空会社を幅広く選べるというメリットがあります。
クレジットカードポイントをマイルに移行する場合、貯めるポイントがどの航空会社のマイレージプログラムと提携しているか確かめておきましょう。
それからご注意いただきたいのが、マイルには有効期限があるということです。
マイルの有効期限
○ANAのマイル…3年間(利用月から数えて36ヵ月後の月末まで)
○JALのマイル…3年間(利用月から数えて36ヵ月後の月末まで)
○デルタ航空のマイル…無期限
○ユナイテッド航空のマイル…18ヵ月。マイル加算またはマイル交換があった場合、有効期限を18ヵ月延長が可能(18ヵ月+18ヵ月=36ヵ月=3年間)
特典航空券分のマイルが貯まったら、早めの交換を心がけましょう。繁忙期には席の予約がとれないことも考えられます。
まだ特典航空券交換可能には満たないけれどマイルの期限切れが近づいているという場合、ほかの使い道を選びましょう。
マイルは楽天スーパーポイント、Tポイントなどの共通ポイント、電子マネーやクーポンなどに交換することができます。
ポイントに移行した際の有効期限は、移行先のクレジットカードのポイントの有効期限に準じます。
有効期限に関わりなく、好きなときに着実にマイルを貯めたい! という場合は、クレジットカード会社の無期限ポイントを貯めて、適宜マイルに交換することをおすすめします。
「陸(おか)マイラー」という言葉がありますが、こちらはフライトでマイルを貯めるのではなく、クレジットカードのポイント制度を駆使して陸でマイルを貯める人たちのことです。
マイルに移行できて、有効期限無期限・実質無期限のクレジットカードポイントは以下の通りです。
無期限ポイント
- セゾン「永久不滅ポイント」→ANA、JAL
- ダイナースクラブ「リワードプログラム」→ANA、デルタ航空、ユナイテッド航空、大韓航空
年に1度以上利用、1回のアイテム交換等で無期限になるポイント
- 楽天カード「楽天スーパーポイント」→ANA
- リクルートカード「リクルートポイント」→JAL(※Pontaポイント経由)
- アメリカン・エキスプレス「メンバーシップ・リワード」→ANA、デルタ航空、ブリティッシュ・エアウェイズなど15の航空会社
詳しくは「非航空系クレジットカード」の項でご説明します!
以下では、「陸マイラー生活=日常生活でマイルを貯める!」に絞って航空会社系と非航空会社系を比較検討します。
航空会社系VS非航空会社系。陸でマイルが貯まるカードはずばりどれ!?
マイルを貯めるカードを選ぶ上で気をつけておきたい要素が、交換レートのほかに2つあります。
年会費とマイル移行手数料です。
一般に維持コストの高いカードほどマイルも貯まりやすいのですが、カードの使い方によっては年会費無料でもざくざくマイルが貯められるカードもあります。
どうせ貯めるならお得にマイルを貯めたいですよね。
1年間で10,000マイルを貯めるのにどれくらいの出費が必要か、カードごとにみてみましょう。
※1,000円ごとや100円ごとのポイント付与の際の端数切り捨ては除きます。ざっくりとした指標です。
※同じ区間の特典航空券交換に必要なマイルはそれぞれの航空会社で異なりますが、ここでは目標一律10,000マイルに設定します。また、年会費は税別です。
※会員継続や入会時のボーナスマイルは省きます。
航空会社系クレジットカード(ボーナスフライトマイルが貯まる)
航空会社とクレジットカード会社が提携しているカードでは、普段の利用でクレジットカード会社のポイントが貯まるものがあります。
しかしここでは、「搭乗時のフライトマイルにボーナス制度があるクレジットカード=航空会社系」と定義します。
ANA VISAカード/ANAマスターカード……ANAマイル
ANA VISAカードおよびANAマスターカードは、ANAと三井住友カードが提携して発行するクレジットカードです。
普段の買い物では、1,000円で1ポイントが貯まる「ワールドプレゼントポイント」(※三井住友カードのポイントプログラム)が貯まります。
マイルへの移行レートとして、5マイルコースと10マイルコースを選ぶことができ、それぞれ1ワールドポイント=5マイル、10マイルに交換できます。
またマイル移行方式は、「応募方式」と「自動移行方式」から選ぶことができます。「応募方式」とは、その都度自分の手でマイル移行する方式のことです。貯まったワールドプレゼントポイント全部をマイル移行したいわけではない場合は、「応募方式」を選んでおきましょう。
ワールドプレゼントポイントの他の使い道としては、景品のほか電子マネーや共通ポイントに交換する方法があります。1ポイントあたりWAONポイント5P、Ponta4.5P、Tポイント4.5P、dポイント5Pなどに交換できます。
このカードのウリは、まずは「VISA」と「MasterCard」という世界シェア1位、2位のブランドを選べることです。VISAやマスターカードなら、国内外どこに行っても使えると考えてよいでしょう。
また三井住友カードの特徴として、セキュリティがしっかりしていることが挙げられます。カードの不正利用については24時間モニタリングされており、不審な利用があった場合すぐに連絡をもらうことができます。
ANA VISAカード、ANAマスターカードの年会費は2,000円(税別)、初年度は無料です。ただし10マイルコースには、移行手数料6,000円(税別・年度ごと)がかかります。
自動付帯する海外旅行傷害保険最高1,000万円については注意が必要です。これは死亡についての補償であって、治療や賠償責任については保険がつきません。旅行中の怪我や病気をみこして、海外旅行傷害保険をアテにしたい場合は、他のカードを選んだ方がいいです。
- 5マイルコース
- 10マイルコース
1,000円ごとに5マイル貯まるコース。移行手数料無料。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000÷5×1000+2000
=200万2,000円
1,000円ごとに10マイル貯まるコース。移行手数料6,000円。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000÷10×1000+2000+6000
=100万8,000円
ANAアメリカン・エキスプレス・カード……ANAマイル
ANAとアメリカン・エキスプレス(アメックス)の提携カードです。普段はアメリカン・エキスプレス・カードの「メンバーシップ・リワード」ポイントが100円ごとに1ポイント貯まります。下のANA×ダイナースのカードと同じく、100円ごとに1P=少額決済でもポイントが貯まるのが嬉しい点ですね。
ポイントをマイルに移行するには、「ポイント移行コース」※年会費6,000円(税別)への登録が必要ですが、コース登録中はポイントの期限が3年→無期限になります。
1ポイント=1マイルで移行できます。
このカードの魅力は、付帯サービスの豊富さです。
年会費7,000円(税別)で、アメックスの基本カード(年会費12,000円+税)よりも安く、アメリカン・エキスプレスの充実したサービスを受けることができます。
ANAアメリカン・エキスプレス・カードの付帯サービス
- 空港での待ち時間を快適にするサービス
- セキュリティ、店頭およびオンラインでの買い物を補償してくれるサービス
- 海外旅行傷害保険は利用付帯だが、補償内容が充実している
国内外30空港のラウンジ無料サービス(同伴者1名も無料。ANAラウンジサービスとは異なります)、手荷物無料宅配サービス、空港パーキング優待、中部国際空港・関西国際空港における空港クロークサービス(空港内で荷物を2個まで無料で預かってくれる)
カード不正利用の場合の不正プロテクション、買ったものが破損・盗難した場合のショッピング・プロテクション(購入日から90日以内、最高200万円)、ネットでの情報入力に関するオンライン・プロテクション
ツアーチケットなどの旅行代金をカード支払いした場合のみ付帯(=利用付帯)ですが、怪我・病気ともに最高100万円の治療費を補償、賠償責任最高3,000万円、携行品損害1旅行中最高30万円、さらに家族特約つきです。
アメリカン・エキスプレスは国内では利用できる加盟店が少ない、というイメージがありますが、実はJCB加盟店でも使えるようになっています。
また審査もそれほど厳しくなく、「20歳以上で定職のある方」が申込基準となっています。
利用限度額は年収等を勘案して個別に設定されます。
- ANAアメリカン・エキスプレス・カード
100円ごとに1マイルが貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×100+7000+6000
=101万3,000円
ANAダイナースカード……ANAマイル
ANAとダイナースクラブの提携カードです。通常のお買い物では、ダイナースクラブの「リワードポイント」が100円ごとに1ポイント貯まります。リワードポイントは無期限であり、1ポイント=1マイル。移行手数料もかかりません。
国内外600空港のラウンジが無料で利用できるサービス、空港や海外における各種サービス、高級ホテル・レストランの優待・手配など旅を楽しくするサービス、また高額の旅行傷害保険が特徴です。
上のANA×アメックスカードをさらに上回る、傷害・疾病治療費最高300万円、賠償責任最高1億円、携行品損害最高50万円の補償がなんと自動付帯します。
海外によく行く人にとっては持っておいて損はありません。
一番のネックはシェア率の低さか、と思われましたが、上のアメックスと同様、実はダイナースクラブもJCBと提携しており、国内ではJCB加盟店で申し出ると使える場合が多いです。ただ海外旅行では、VISAやMasterCardなどの鉄板ブランドのカードをほかに持っていった方がいいでしょう。
シェア率の低さを差し引いても、心強い旅行傷害保険と上質なサービス、100円=1マイルの還元率は魅力的だといえるでしょう。
ただし、入会の年齢の目安が27歳以上であることには注意です!
- ANAダイナースカード
100円ごとに1マイルが貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×100+27000
=102万7,000円
JALカード……JALマイル
普段のお買い物でJALマイルが貯まるクレジットカードです。選べる国際ブランドはVISA、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレスなどで、年会費は2,000円(税別)、アメリカン・エキスプレスのみ年会費が6,000円(税別)かかります。
このカードの特徴は、オプションの「ショッピングマイル・プレミアム=登録することでマイル2倍」と、JAL特約店でのマイル2倍、すなわち還元率4倍までアップするお買い物特典です。
普段の還元率は200円=1マイルなのですが、ショッピングマイル・プレミアム(年会費3,000円+税)に登録し、ファミリーマートやイオン、エネオスなどの特約店でカード払いすると、100円あたり2マイルが還元されます。
また特典航空券に交換する際のマイルが割引されたり、家族でマイルを合算できる「JALカード家族プログラム」、国内の主要空港とハワイ・ホノルルの空港のラウンジを無料で使えるサービス等が付帯しています。
ただVISA、MasterCard、JCBブランドについては海外旅行傷害保険(自動付帯)が死亡補償のみであることには注意が必要です。JALアメリカン・エキスプレス・カードのみ治療・賠償責任・携行品損害にも補償がされます。
JALカードnavi(18歳以上30歳未満の学生で在学中年会費無料)、JAL CLUB Aカード(年会費10,000円+税)だと、ブランドに関わらず死亡・怪我や病気の治療費・賠償責任・携行品損害すべてに補償が付くため、充実した海外旅行傷害保険が必要であればこちらをおすすめします。
- JALカード「ショッピングマイル・プレミアム」に参加した場合
通常100円ごとに1マイル(※特約店のみ200円=1マイル)貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×100+2000+3000
=100万5,000円
デルタ・スカイマイル・アメリカン・エキスプレス・カード……スカイマイル
デルタ航空のスカイマイルは有効期限がないマイルであり、このカードではスカイマイルを直接貯めることができます。移行手数料はかかりません。
100円ごとに1マイルが貯まるほか、デルタ航空のチケット購入でマイルが2倍になります。
アメリカン・エキスプレスの充実した付帯サービスに加え、本来デルタ航空を頻繁に利用する人にしか取得できない「シルバーメダリオン資格」が目玉のカードです。
「シルバーメダリオン会員資格」で得られるものは、専用チェックインエリアによる優先チェックイン、並ばずに搭乗できる優先搭乗、空席をいち早く知らせてもらえる優先キャンセル待ちなどです。
また上の「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」で紹介した、アメックスの充実した保険内容、旅行サービスなどはこちらでも受けられます。
- デルタ・スカイマイル・アメリカン・エキスプレス・カード
100円ごとに1マイルが貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×100+12000
=101万2,000円
MileagePlusセゾンカード……マイレージプラス
航空会社系で最後に紹介するのは、ユナイテッド航空のマイルが貯まる「MileagePlusセゾンカード」です。
ユナイテッド航空はANAと同じ「スターアライアンス」に属しており、マイルの相互利用が可能です。
手頃な年会費にも関わらず、恐るべき還元率の高さと充実の旅行傷害保険内容を誇ります。
選べるブランドはVISA、MasterCard、アメリカン・エキスプレスで、年会費は一律1,500円(税別)です。
通常の還元率は1,000円あたり5マイルですが、「マイルアップメンバーズ」(年会費5,000円+税)というオプションプログラムに参加すると、これが3倍の15マイルにアップします!
旅行傷害保険については、死亡・後遺症補償のほか、治療費最高300万円、賠償責任2,000万円、携行品損害10万円が自動付帯します。
- 「マイルアップメンバーズ」に参加した場合
1,000円につき15マイル貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000÷15×1000+1500+5000
=67万6,500円
非航空会社系クレジットカード(ボーナスフライトマイルなし)
非航空会社系クレジットカードは、航空会社発行・提携カードでなく、搭乗時に特にボーナスマイル等はつかないカードです。
ボーナスマイルはつきませんが、日常でポイントアップの機会が頻繁にあること、年会費が低めであること、マイル以外にも便利な使い道が多く、汎用性が高いことが特徴です。
楽天カード……ANAマイル
年会費永年無料でデフォルト還元率1%のカードです。100円につき楽天スーパーポイントが1ポイント貯まります。
楽天市場で楽天カードを使うといつでもポイント4倍になる「スーパーポイントアッププログラム」のほか、5の倍数の日にはさらに+2%アップするなどのキャンペーンが頻繁に行われていることが特徴です。
楽天スーパーポイントはANAマイルに移行できます。1,000ポイント=ANAマイル500マイルです。移行手数料は無料です。
海外旅行傷害保険は利用付帯(出国前に交通機関利用等で決済することが必要)ですが、傷害・疾病補償がそれぞれ最高200万円、賠償責任が2,000万円、携行品損害が20万円が付くなど、年会費無料にしては大変行き届いた内容といえるでしょう。
- 楽天カード
100円ごとに1ポイント貯まり、1,000ポイントを500ANAマイルに交換できる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×200
=200万円
※スーパーポイントアッププログラムで最大4倍ポイントが貯まるため、必要な出費はさらに低くなる。
リクルートカード……JALマイル
年会費永年無料で毎月の利用額の1.2%を還元するリクルートカードは、Pontaポイントとの提携で利便性がかなり増しました。
リクルートポイント1ポイント=Pontaポイント1ポイントに交換でき、PontaポイントはJALマイルと相互交換が可能です。
移行の際にはJMB×Ponta会員に登録(無料)し、リクルートポイント→Pontaポイント→JALマイルと移行していきます。2ポイント単位で2Pontaポイント→1JALマイルに交換です。
リクルートカードにはオンラインモール「ポンパレモール」があり、これを経由して各ショッピングサイトを使うことで、最大4.2%還元までアップします。
楽天カードと同じく旅行傷害保険は利用付帯ですが、こちらも治療費・賠償責任・携行品損害までカバーする充実の補償内容となっています。
- リクルートカード
利用額の1.2%を還元。Ponta経由で2ポイント=1JALマイル。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000÷0.6×100
=167万円
アメリカン・エキスプレス・カード……15社の航空会社
提携航空会社15社と多いことが特徴です。年会費は12,000円(税別)です。
アメックス・カードのポイントは「メンバーシップ・リワード」で、100円ごとに1ポイント貯まります。
オプションで「メンバーシップ・リワード・プラス」(年間3,000円+税)に入会することで、ポイントの有効期限が3年から無期限になり、マイルだけでなく他のポイントへの移行レートもアップします。
たとえばANAマイルの場合、2,000ポイント=1,000マイルだったのが1,000ポイント=1,000マイルになります。
ただし、ANAマイルへの移行には別途年間5,000円(税別)の手数料がかかるので注意が必要です。
- メンバーシップ・リワード・プラスに入会し、ANAマイルに交換する場合
100円で1ポイント=1マイル貯まる。
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000×100+12000+3000+5000
=102万円
アメリカン・エキスプレス・カードは魅力的なカードです。しかし、マイルだけで考えると(幅広い航空会社を利用したい人は別ですが)、他にもっと割のいいカードがあります。
楽天プレミアムカード……ANAマイル
基本的な考え方は上の「楽天カード」と同じですが、国内外900カ所以上の空港ラウンジが無料で利用できる「プライオリティ・パス」、および旅行傷害保険がトップクラスに充実していることが特徴です。
年会費は10,000円(税別)ですが、プライオリティ・パス付きで大量のポイント還元、ANAマイル使いで海外へ行くなら、まず考慮に入れるべきカードです。
今回紹介した数あるカードの中でもダントツで旅行傷害保険が充実しており、傷害・疾病補償は各最高300万円、賠償責任3,000万円、携行品損害30万円が自動付帯します。出国前のカード利用で、補償額はさらに上昇します。
楽天スーパーポイントの汎用性はいうまでもありませんし、ただ貯めておいても年に1回の利用で有効期限が更新されますから、のんびりがっつり貯めたい人におすすめです!
番外編:プリペイドカード×クレジットカードの2枚持ちで1.62%還元!
最後にご紹介するのは、プリペイドカードとの2枚持ちでANAマイル1.62%を還元する方法です。
準備するのは、「ソラチカカード(ANA ToMe CARD PASMO JCB)※年会費2,000円+税」と「LINE Payカード」。
LINE Payカードは還元率2%(100円につき2P)のプリペイドカードで、現在のところコンビニでも購入可能です。
LINEポイントはメトロポイントに×0.9のレートで移行でき、メトロポイントはANAマイルに100P→90マイルで移行できます。これを利用すると、2%×0.9×0.9=1.62%でマイル還元できることになります。
ポイント移行やカード準備の手間はかかりますが、本気でマイルを貯めようと思うなら一考の余地ありです。
ただし、旅行傷害保険は死亡・後遺障害のみです。
- ソラチカカード×LINE Payカード
100円=2LINEポイント=1.8メトロポイント=1.62ANAマイル
10,000マイル/年に必要な出費は、
10000÷1.62×100+2000
=61万9,200円
その他マイルに関する豆知識
マイレージプログラムのカードは無料で持つことができる?
クレジットカード機能の付帯していないマイレージカード自体は、オンラインでの申し込みで入会金や年会費無料で持つことが可能です。
楽天スーパーポイントをANAマイルに交換する場合は、ANAマイレージクラブに登録・会員番号が必要になります。楽天カードを作るときはマイレージクラブのカードも一緒に作っておきましょうね。
学生専用のマイレージカードってあるの?
学生であれば旅行に使える時間がたくさんあり、海外に行く学生の方も多いので、1枚マイルを貯められるカードがあれば、とてもお得ですよね。
JAL、ANAはそれぞれ、学生用のマイルが貯められるクレジットカード「JALカード navi」、「ANAカード<学生用>」を用意しています。
本来有料の年会費が在学中は無料で、学生限定のお得な特典が付帯しています。
まとめ:マイレージを考えるなら、旅行傷害保険や付帯サービスもチェックして!
以上、「10,000マイルを1年間で貯めようと思うなら、どれくらいの出費が必要か?」について主なクレジットカードを比較しました。
年会費・移行手数料等の維持コストはかかるものの、航空会社系のカードはやはりマイルを貯めやすい傾向にあります。
しかしマイル特化でない非航空会社系のカードでも、数あるポイントアップの機会を上手に利用すれば、航空会社系に負けないスピードでマイルを貯めていくことが可能です。
またマイルを貯める=旅行に行くなら、付帯する保険やサービスもチェックしておきたいところです。
マイルを貯めるカードでチェックしておきたいポイント
- 旅行傷害保険は死亡・後遺障害だけでなく、怪我・疾病時の治療費、賠償責任、携行品損害まで補償してくれるか。自動付帯か利用付帯か
- 空港ラウンジサービスや手荷物宅配サービス、海外日本語デスクなど、旅行を快適にするサービスが付帯しているか
- マイルが貯まりやすいか=レートが良いだけでなく、貯まる機会がどのくらいあるか。たとえばファミリーマートをよく使うなら、JAL特約店としてJALマイルが2倍貯まる、など
以上の点を考慮すれば、マイルをしっかり貯めて、旅先でも安全に楽しく過ごすことができるでしょう。
私のおすすめは、ANAマイラーには「楽天プレミアムカード」(年会費10,000円+税)、JALマイラーには「JAL CLUB Aカード」(年会費10,000円+税)です。
どちらも年会費の割に付帯保険が充実し、日常でもマイル・ポイントを貯めやすいコスパ抜群のカードといえます。
おすすめカード3選
世界中の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」に無料で登録できる
国内空港ラウンジも無料で利用できる
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